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2013年1月 3日 (木)

マイクロスコープ設置

 大分経ってしまいましたが、去る8月末、ついに念願のマイクロスコープ(歯科治療用実体顕微鏡)を入れました。

 もちろんだいぶ以前マイクロというものが話題になり始めた頃から気にはしていました。しかし何年前でしょう、医科歯科のエンド(歯内療法)の須田教授が伊勢崎でご講演された時、概ね「残念ながら何十年というベテランの先生でも、マイクロを使った卒後2、3年の先生にかなわない」的なことをおっしゃって、非常に衝撃を受けました。

 またその前後、東京でエンドの専門医として開業されている澤田先生の講演を聴き、さらに昨年秋に澤田先生の1泊2日のマイクロエンドの実習を受講しました。そこでさらにマイクロスコープの必要性を痛感し、またできるだけ早く実機を導入しなければ、と思いました。

 しかしマイクロスコープの問題点は、値段のこともありますが、何よりも現在の診療体系、診療実態に追加することが可能かということです。つまり、バタバタと忙しくやっている当院の治療の中で、ゆっくり顕微鏡を覗いて治療ができるかどうか、ということです。
 須田先生のご講演では、歯内治療の間じゅうずっと顕微鏡を覗いていなければならないわけではない、必要な時にパッと見て確認するだけでもぜんぜん違う、ということでした。まずそれがどうかを確認する目的もあり、いくつかの機種をデモ品としてお借りして使ってみることにしました。それが以外に現在の治療の流れの中で大丈夫、というか、非常に有用なものでした。またたまたま従業員が根管治療のやり直しを希望しており、時間外にゆっくり使ってみることも出来ました。

 結局いくつか検討した結果、ライカメディカルシステムズ製のものに決めました。この機種はアームが長いので、うまく2台のユニット(歯科診療椅子)の間に設置すれば、2台のユニットで使用できることが分かったからです。しかしそのおかげで工事は非常に難航しました。始め床から立ち上げるべく検討したのですが、床下の配管が複雑でほぼ実現不可能。若干価格が高いものの天吊とすることにしましたが、当院古い建物で鉄筋コンクリートのスラブ(1階のDsc_0458 天井かつ2回の床下)の厚さがどのくらいあるか不明なため、結局2階の床からボルトの穴を下に貫通させ、上下でスラブを挟みこんて固定するという形に設計しました。支柱部分ができてくるのに2ヶ月、そして工事当日は診療室にしっかりと足場を組み、また2回の床に穴を開けて、ボルト穴をドリリングしました。しかし鉄筋の入っている細かい場所は見えるわけではなく、穴あけに非常に難儀し、一時はダメかとも思いました。それでも何とか1日で固定までは成功しました。何日か仮の天井で済ませた後、クロスを張って完成。暑い中設置工事に携わっDsc_0467 てくれた皆さん、有難うございました。

 設置に疲れてしまい、実際の使用については次号で。

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