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2011年12月 9日 (金)

補綴学会市民フォーラム2011

 11月23日(水、勤労感謝の日)の午後、日本補綴歯科学会関越支部会主催の市民フォーラムを行いました。会場は高崎駅東口のヤマダ電機LABI1高崎のホール、LABIGate。群馬県歯科医師会が後援という事で、また実質的には群馬県歯科医学会の役員である宮下先生と私が関越支部会の理事でもあることから、「今年は市民フォーラムを群馬県でやってもらおう」ということで昨年から働きかけ、準備してきたものです。講師は新潟大学の補綴の魚島勝美教授で、私の大学の同期生であり、これまでも歯科医学会や同窓会でお世話になった(お世話をした?)仲です。私は座長をやることになりました。
 補綴学会では活動の一環として、一般の方々向けに歯科治療、なかでも補綴治療についての講演会を行うよう、推奨しています。歯科治療全般に言えることですが、患者さんが治療についてある程度の知識を持ち理解していることが非常に重要です。セルフケアが必須となる歯周病の治療に関してはもちろんですが、補綴の分野でも補綴物の取り扱いや補綴物の機能、メインテナンスなどに関して、患者さんの協力を得ることが必要です。さらに言えば、(当院の治療方針にもあるように)歯科治療は口腔の健康を取り戻し、保つための患者さんとわれわれ歯科医療従事者の共同作業なのです。Dsc_0004_2

 ということではありますが、午後12時に集合して会場の準備、講師の魚島教授や教室の人たちが到着して受付を始めましたが、お客さんは全然来ない。「やめて飯にするか」、などと言っている間に、三々五々集まって来ました。とはいっても結局20人程度、そのうち半数くらいは歯科関係者という寂しさでした。                           

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  魚島先生の話の内容は、ごくごくまともなものでした。要するに前述のような考えに基づき、歯科の治療特に補綴治療について説明されました。私たちには非常に分かりやすくきちんとまとまっていたと思いましたが、会場に来ていた知り合いのおばあさんの感想は、ちょっと難しすぎたようでした。現に治療している患者さんへの説明さえもわかってもらえるのは難しいのですから、この様に一般他人がみんなわかるようにする説明は困難だと思います。

 また、今回はヤマダ電機のチラシにこのホールでの催し物案内が出るということで、その効果に期待していました。それ以外には県歯科医師会の会員にはA4版1枚のチラシが諸連絡とともに配られただけでした。残念ながらチラシのこのような講演会では集客効果は殆ど無いことがわかりました。ちなみに前日に行われた「お笑いライブ」ではほぼ満席だったそうです。やはり市の広報や新聞の地方面などの硬いところに宣伝しなければダメでした。

 さて、終了後に遅い昼食会がありました。県歯会学会から私を含めて4人、魚島先生の教室の人が彼を含めて4人で、狭い世界ではありますが情報交換と楽しいひとときを過ごすことができました。

 

2011年12月 8日 (木)

AHAガイドライン2010

 11月19日(土)の夜、県歯科医師会館にて前橋市歯科医師会医療安全講演会が行われました。この週は木曜日にコーチングの研修会があり、従業員を出席させたために土曜日を振り替え休診にしました。そのため昼間は休んだのですが夕方から前橋に行って来ました。
 内容は「新ガイドラインの理解と歯科医院における実践」ということで、新潟大学大学院歯科麻酔学分野教授の瀬尾憲司先生が講演されました。瀬尾先生が以前書かれた「劇画でみる これだけはしてほしい歯科医院の緊急対処」という本で知っていたのですが、これは薬剤などの種類を極力少なくし、アルゴリズムで緊急時の対処を分かりやすく説明する非常に実戦的な本で、一度お話を聴きたいと思っておりました。
 新ガイドラインとは、AHA(アメリカ心臓協会)が定めた救命救急のガイドライン2010のことです。以前私自身が県歯の実習で研修したのはその前の2005であり、5年を経て改定されたものです。門外漢の私がここでそれを解説しても仕方がありませんが、(タイトルを見て読んでくださっている人がいると仮定してとっさの時に役に立つかもしれないので)先生が揚げられたポイントは、1.認識:「見て、聞いて、感じて」は不要、反応なし、呼吸なしもしくは正常の呼吸ではない、脈のチェックは一般人は不要。 2.CAB(not ABC):心停止の認識から10秒以内に胸骨圧迫を開始すべき。 3.ハンズオンリーCRP 4.質の高いCRP 5.チームアプローチ。ということでした。

 また歯科医院での実践ということでは、前著と同じく極力薬剤等の種類を少なくし、おそらく普通の歯科医師として一生に一度出会うか出会わないかという緊急の場面(出会いたくない!!)に対処できるように、簡潔な手順を示されました。

 講演の中では実際の事故における救命救急の場面の映像や、AEDに記録された心電図と録音を並行して流す場面もあり、臨場感と言うか実際の状況ではこんな感じなのか、と目を見開かされるところもありました。非常に新鮮で有益なご講演でした。

 残念ながらその帰り、県歯駐車場の暗がりで車止めに躓き、両手をついてひっくり返って非常に痛い思いをしました。肩こりなど後を引いておりますが、救急車のお世話になるほどでなかったのが不幸中の幸いでした。

2011年12月 6日 (火)

コーチング研修会2011

 11月17日(木)午後3時より、私たち伊勢崎佐波歯科医師会医療管理委員会主催で研修会「コーチングを活用した歯科医院の活性化 その2」を行いました。主に私自身が企画した研修会で、昨年の続編として再び歯科衛生士の石田恵子先生をお呼びしました。
 この日は当院では午後スタッフを出すため、午前中診療とし代わりに土、日の連休としました。診療を急いで終えて本庄早稲田駅に講師を迎えにあがり、会場の伊勢崎市民プラザに向かいました。今年はみんな研修疲れか、木曜日の診療が増えたのか、良い季節だからなのか、参加申し込みがだいぶ少なかったのですが、逆に深く掘り下げて実習などが出来るという講師のお話だったので、そのようにお願いしました。

 今回もはじめから実習モードの会場の配置、すなわち机を端に寄せて椅子のみとし、まずはパワーポイントでコーチングの概要について講義がありました。先生の考える「コーチングの3要素」は質問技法、傾聴技法、個性認識です。昨年は主に「傾聴技法」について実習を行いましたが、今年はまず「個性認識」についてエニアグラムの実習を行いました。用意した画用紙にクレヨンで「誰かがケンカをしていることから思い浮かぶ絵を書いてください」という課題が出されました。時間内に描いた絵を発表し、それから大体の個性を幾つかのタイプからどれに当てはまるかに分け、それぞれのグループや違ったグループ間で話し合いを行いました。自分や他人のこれまでと違った個性の面がわかって、興味深い実習でした。Dsc_0087

 ついで昨年同様に傾聴技法について実習。話す、聴く時の態度や声掛けによっていかに話す側の負担や気持ちが違うかを、大いに実感することができました。最後には今回の研修の感想を輪になって発表し、そして記念撮影をして研修を終えました。

 その後医療管理委員との懇親会に付き合っていただき、様々な話しや情報交換を行うことができました。富沢担当理事の考えで、来年も是非お願いしたいということで、第3部を行う事になりそうです。