« 2013年4月 | メイン | 2014年5月 »

2013年12月 8日 (日)

「インプラントのスマートオペレーション」

 本日12月8日(日)、東京医科歯科大学歯科同窓会のC.D.E実習コース「インプラントのスマートオペレーション」に参加してきました。講師は三井記念病院歯科口腔外科の津山泰彦先生です。

 インプラントの治療において、残っている骨の状況が理想的ではない場合、何らかの骨増生手術(骨を増やす手術)を行う必要があります。この様な手術には様々な手技があり、自分の別の場所の骨を採集して使用したり、人工骨や異種骨、また遮蔽膜などを使用したりして、骨ができるようにします。今回の津山先生のコースは、人工骨やメンブレンを用いない、自家骨を少量用いる、それでいてできるだけ侵襲を少なくする、というコンセプトのものです。内容の性質上、結構経験の豊かな先生方が参加していたようで、講義中もドンドンと質問が出て大変充実した内容でした。実習は採決の相互実習や、豚骨を用いた骨採取の実習でしたが、時間が非常に足りない状態でした。津山先生はワンピースのAQBインプラントを使用しており、また外科の先生なのでずいぶん毛色が違うという感じで、その術式をすべて持ってくることはできませんが、非常に多くの参考になることがありました。充実した、また疲れはてた1日でした。

2013年12月 2日 (月)

いいね、南牧村

 今日12月1日は休日、歩行訓練のためどこかの山にいこうと思いました。出発する時間も遅かったので、コースタイムが短い黒滝山を目指しました。不動寺の紅葉も残っていれば幸いと考えていました。下仁田インターで降りて南牧村へ、黒滝山までは狭い道でしたが、不動寺はまだ紅葉が大変きれいでした。そこから観音岩をめざして山道を登りまPc010041した。天気もよく途中までは気持ちのよい道でしたが、馬の背付近のクサリ、はしご場でビビって中止。ひだまりでお菓子と紅茶を頂いて、戻りました。

 次に車で移動し南牧村中心部および北西部に、千ヶ滝を目指します。南牧村はほんとに山の中、谷筋ですが、ずいぶん奥まで集落が存在し、人が住んでいるという印象でした。そして周りの山々などの地形が非常に美しく、絶景ポイントが次々に現れる。同じ県にいながらなかなか知らない場所でしたが、とってもいいところです。千ヶ滝は立岩登山口にあり、車道から数分降りた所にあります。Pc010050ここもけっこうスリルのある螺旋階段で滝壺まで降りることができ、そこから下流のゴルジュを見ることができます。美しい滝でした。

 帰り道、ちとせや食堂で昼食。炭ラーメンが有名なお店です。一旦下仁田近くまで降りて、そこから今度登ろうと思っている小沢岳の登山口を下見に行きました。この途中の青倉付近も道の周りが絶景の岩峰。西上州恐るべし、です。

2013年12月 1日 (日)

補綴学会関越支部会2013

 大変しばらくぶりの更新になってしまいました。言い訳としては今年度地元伊勢崎歯科医師会の医療管理担当の理事を拝命し、いろいろと忙しい日が続いていました。それに関しては別に書くことにして、今回は昨日行われた日本補綴歯科学会関越支部会について報告します。

 11月30日の土曜日、宇都宮の栃木県歯科医師会館で、補綴学会関越支部会の総会および学術大会がありました。この日は臨時休診です。役員会があるため11時に会場に行かなければなりませんでしたが、若干早めに鹿沼インターに到着したため、花木センターに向かいました。本日はイベントがあるためかすごい混雑、遠くの駐車場に置かされたので、走ってちょっとだけ見てきました。

 11時前に無事会場に到着。役員会は1時間でしたが形式的なものではなく、けっこう話が盛り上がって時間が足りない様な状況でした。この場で突然総会の議長を依頼されたので、やりなれない事で大変緊張しました。12時から総会で無事議事を進行した後、30分から講演が始まりました。

 最初は専門医研修会で、新潟大学の荒井良明先生による「顎関節症の患者立脚型の治療体系」。現在の治療概念である①顎関節症の原因は多因子性である。②顎関節症は癌のように進行性の病気ではなくSelf-limiting、すなわち多くの症状はいずれ寛解する。③顎関節症のほとんどは非侵襲的な保存療法で症状を改善することができる。から、不可逆的な下顎位や咬合の修正を避けた治療を選択していく必要があるということです。特に新しい概念ではないと思いますが、たいへんまとまったわかりやすい講演でした。当院の治療としては15年以上前に依田教授のプロトコールを採用してから、この様な非侵襲的なアプローチを行なっています。ある意味慎重かつ保守的な私の治療方針にも合っているのですが、巷で見かける非常にアグレッシブな治療(咬合の変更や、顎を直せば何でも治るような言い方など)を行う先生方の自信が恐ろしいと思います。

 ついで学術大会が始まり、まず特別講演。新潟大学の野村教授による「高齢者の無歯顎補綴治療-40年間の臨床から観えてきたこと-」で、ご退官間近の先生のご講演でした。総義歯の臨床に関する極めて真っ当なお話でした。これに関してもさいきんは「下顎義歯の吸着」が流行りで、カリスマおよびその弟子のような先生方が多くの講演会などを行なっています。野村先生は「吸着するというのをどう言うのかわかりませんが、私は凡人ですから義歯がその場にあって咬めれば良いのでは」という、ある意味慎ましいと言うか、誠実なおっしゃり方でした。私もそんなに自信はありませんが、なんとか「合格点」を頂ける義歯臨床を目指しています。その後は一般演題が9題あり、活発な質疑応答も行われました。

 今回の大会長は新潟の魚島教授でしたが、彼が大学の同級生でもあり、また長男も今年4月まで新大にお世話になっていたこともあり、関越支部は私にとって非常に親しみやすい場となっています。今後も役員をクビにならない限り、出来る限りの貢献をしていきたいと思っています。