当院のインプラント治療の現状 その3
このようなインプラント臨床の経験の蓄積、さまざまな講習や勉強、さらには卒後四半世紀弱の歯科臨床経験から、現在の私のインプラントの臨床的な基準です。
〇まずできうる限り患者さんの天然歯を残すことを尊重します。そのためには歯周治療や歯内治療等の可能性を探ります。
〇また天然歯を抜歯とするか保存するかは、予防に対する患者さんの意欲や経済的、社会的な条件も重要な要素となります。
〇これらの診断の下、に残せる歯と抜歯となる歯をきちんと選別し、その上でインプラントを含めた総合的な治療計画を立てます。
〇残存歯を含んだ治療計画には、必ず残存歯の歯周病治療、予防のプログラムを含みます。
〇インプラントの治療計画には、安心安全な手術のため、CT撮影を必ず行います。
これらの準備の上で作った治療計画は、
〇臼歯部のインプラントでは、できるだけ「グラフトレス」の道を探ります。すなわち骨移植などの付帯手術なしにできる方法を、ショートインプラント、傾斜埋入、歯肉形態の補綴物による再現、などにより探ります。
〇前歯部のインプラントでは、審美的な要求にこたえるため、必要に応じて骨増生やGBR、歯肉移植などの手術を行います。
〇インプラントの数は、患者さんの手術侵襲と経済的負担の軽減のため、可能な限り少ない本数で済ませるようにします。すなわち、
〇1本欠損、2本欠損ではもちろん1本、2本のインプラントが必要です。
〇3本欠損以上は、できるだけブリッジの道を探ります。
〇全歯欠損→4本から8本 基本的にはオールオン4。
もちろん患者さんの顎骨や咬みあわせの条件、治療に対するご希望等は個人個人で全く異なります。したがって個別に、患者さんと話し合った上で計画を立て、治療計画書を作製して説明し、承諾の下に治療を開始するようにします。
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