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2009年8月29日 (土)

8月の研修など

 今年の8月は天候不順や早く来た秋という感じで、近年ではとてもすごしやすい夏でした。医院の夏休みはお盆の頃、今年は13日から17日でしたが、その前に2日、9日と東京に研修に行ってきました。
 8月2日(日)はGC主催の経営関係のセミナー。大阪市開業の南清和先生の、「歯科医院成功へのステップアップセミナー、『ミナミ歯科クリニック』19年の取り組みからみなさんにおつたえしたいこと」です。直接存じ上げているわけではありませんが、技術を持っている先生であり、またもちろん経営的にも成功している先生で、参考になることがたくさんありました。しかし残念ながら根本的な診療姿勢が自分とはずいぶん異なっていると思いました。

 9日はノーベルバイオケア(インプラントとプロセラの会社)によるエステティック・フォーラム2009という集まりで、本当は前日土曜日の午後からあったのですが、診療の関係で日曜のみの参加でした。品川のプリンスホテル国際館の広い会場にステージをしつらえ、インプラントのワールドワンの会社の1年に一度のこのような集まりはこれまで非常に派手でイケイケという雰囲気でした。しかし今年はインプラントをめぐる環境の変化、すなわちずいぶん普及したことによる事故やトラブルの増加に対応してか、それへの反省や警鐘を含んだ落ち着いた内容のディスカッションが多かったように思います。この日は臨床歯周病学会の東京支部の研修会も重なり、そちらも二階堂先生の講演やインプラント周囲炎に関するシンポジウムがあったようでどちらに出るか迷ったのですが、まあ失敗ではなかったと思います。

 さて、いずれも集まりが終わったあと、2日はGCの、また9日は朝日レントゲン工業のショールームに、歯科用CTの説明を聞きにいってきました。先日行ったモリタのとあわせ、これら3社から選考しようと思っています。うちの医院のレベルではいろいろな意味でずいぶん背伸びした設備投資になると思いますが、インプラントのみならず歯内治療、歯周治療、外科治療に非常に強力なツールになるのではないかと思っています。

2009年8月 2日 (日)

興地先生エンド講演会

 さる2009年7月22日水曜日、診療を少し早く切り上げ、群馬県歯科医師会館に前橋市歯科医師会の学術講演会を聴きに行って来ました。新潟大学教授の興地隆史先生のご講演で、演題は「歯内療法の潮流」~予知性のさらなる向上のために~ です。歯内療法(エンド)とはいわゆる「歯の神経」の治療、「根」の治療のことです。われわれにとって日常的なこの治療で、ずっと昔から同じような治療であると考えられてきたのですが、この10年くらいの間にパラダイムシフトといわれるほどの器材、術式の変化がありました。講演では最新のエンド治療全体の概説を示しながら、成功率の上昇にもかかわらず残ってしまう難症例、経過不良の原因について、見逃しやすい注意点などを強調しながらご教示されました。

 興地先生は医科歯科出身で、私の一つ上の学年です。私が卒後残っていた顎口腔機能治療部の研究室はエンドの教室と同じフロアの隣でしたので、直接の交流はなかったもののお顔はよく拝見しました。例によって同窓の講演はストンと収まるというか、とても気持ちよく理解できるもので、大変勉強になりました。