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2011年5月29日 (日)

補綴学会2011

 去る5月20日(金)~22日(日)にかけて日本補綴歯科学会総会と学術大会がありました。今年は第120回の記念大会で3日間の日程でしたが、私は土曜日から参加しました。場所は広島国際会議場で、金曜午後の診療を早めに終え、本庄早稲田駅5時過ぎの新幹線で広島に向かいました。広島は遠いですが、でも新幹線を乗り換えて合計5時間余で着いてしまうのですから早いものです。10時過ぎに駅近くホテルに到着しました。

 国際会議場は広島平和記念公園の一部なので、土曜の朝は少し早く出発し市電で向かいました。始めて見た原爆ドーム、慰霊碑など映像で見慣れたものを実際に見ると、またこの広大な中洲が市街地だったことを考えると、心に感ずるものがありました。

 今回の学会は理事長が交代する時期で、その理事長講演でも触れられたのですが、研究すなわち大学と臨床との乖離を埋めるということが一つの大きな目標としてあげられていたようです。そのため「臨床リレーセッション」というシンポジウム形式の講演が1~5まで設けられ、著名開業医の先生の臨床に重きをおいた話をずっと聞くことが出来る様になっていました。大体3つの会場で並行して口演が開かれていました。一応報告(かつ自分の記録)として私が聴いたセッションを記しておきます。

 1日目9:00~11:00臨床リレーセッション1「クラウンブリッジアップデート」/11:10~12:10理事長講演「補綴歯科の歩みと未来」/14:00~16:00臨床リレーセッション2「欠損歯列を読む:治療結果に影響する因子を探る」/16:10~18:00シンポジウム2「補綴歯科治療に潜むドグマ」 2日目9:00~11:00臨床リレーセッション4「インプラントを用いた欠損補綴歯科治療の展開」/11:10~12:10特別講演「新しい時代の医療・介護の連携」/14:00~16:00専門医研修会「補綴歯科専門医に必要な顎顔面補綴治療」 以上。

 臨床リレーセッションは有名どころの開業医の先生が講師だったのですが、学会でのプレゼンということでなのか今ひとつという感じでした。「補綴歯科治療に潜むドグマ」が今回興味深く考えさせられるシンポでした。超かい摘んで言ってしまうと昔からの思い込みでやっている臨床がたくさんあるのではないかという問題提起でしたが、特に補綴のような治療においては科学というよりもアート的な要素、患者さんに対するプレゼン的な要素などが治療結果に多く影響すると思われ、それをも含んだ評価まで行うことが必要なのではと思いました。

 また今回は関越支部から頼まれてポスター発表の審査をしなければなりませんでした。特にあまり馴染みのない分野だったので、抄録と展示を何度も読みなおして何とか投票しました。おかげでポスターを見ている時、ここ何年かお話できなかった谷口教授に行き会うことができ、さらに1日目の夕食を顎治の医局員の皆さんと共にすることができました。もはやもちろん重なって在職していた人は教授だけでしたが、有意義な時間を過ごすことができました。

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