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2008年2月22日 (金)

総義歯の再セット

 不思議なもので、同じような症例がしばしば同じ時期に集まることがままあります。ここのところしばらく、総義歯の患者さんが続いています。そんなわけで何回か総義歯(いわゆる総入れ歯)について思うところを書きたいと思います。

 今週の初め、ちょっとドキドキする患者さんがいらっしゃいました。というのも、今年に入って上下の総義歯を作った後、あまり上手く行かなくて作り直した方が、再度装着して調子を見せに来てくれる予定だったからです。おそるおそる具合を伺ったところ、今度は大丈夫だという事でホッと胸をなでおろしました。(いずれもできるだけ表情に出さないようにしてですが。)

 私は総義歯はほとんど全部、自分が技工をして作っています。その理由は基本的に金属構造の技工が不必要で比較的簡単なレジン(樹脂)の技工だけである事、そこそこ技工料金が高く自分でやっても採算が合うこと、そして何よりも総義歯の成否には技工操作が非常に大きな割合を占めることです。今回はたまたま技工所で作ってもらった金属床の総義歯が今ひとつ具合悪かったので、それを削って「トレー」とし印象をとって(というのは、その義歯自体を型取りのお皿にして型取り材を盛り,型をとったという事。できるだけ完成品に近い形のお皿で型を取ると機能的かつ精密に義歯ができる。)、新しく作ってしまいました。このようにどうも上手くいかないような場合でも、自分で技工する事によって思い切って作り直したり問題点を修正する事ができます。

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