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2008年10月26日 (日)

9、10月の研修など その2

 さて続いて、10月12-13日に同じく母校同窓会の主催臨床セミナー、「オバマに聞こう、前歯部審美修復のすべて」を受講してきました。「オバマ」とは福島県開業、SJCDの小濱忠一先生のことです。小濱先生のお話はこれまでもインプラントのメーカーの講演等で聴きましたが、お一人で2日間も話されるのは珍しいということでした。

 もちろんこれまでも承知していたことですが、先生の症例は非常に素晴らしい、美しいもので、そのスライドを見るだけでも十分価値のあるもでした。というよりも、それが最も価値のあるものだと思います。細かいテクニックやノウハウの数々も説明され、それももちろん非常に有用なものでしたが、なんと言っても補綴においては実際の仕上がりを見ることがとても大切なものだと思います。やればここまで出来るのか、目標とするものはどんな物なのかを、しっかりと頭に焼き付けることが重要なことのひとつです。講演の中で先生は、「あちこち少しずつかじるのではなく、この人と思ったボスに徹底的に付いた方が良い」とおっしゃっていました。私は必ずしもその考えに組みする者ではなく、独立した個人であり研究者でもあるべき一医師として、徒弟関係のようなものに組み込まれるのはどうかと思います。それでも、自分の卒直後の事を考えると、大山教授治療のアシスタントとして過ごした1年間で見た、接した診療の素晴らしさ、出来上がりの美しさが、自分の臨床の目標、標準になってきました。

 さて、お話ではそれにしてももはやオールセラミックスの時代、と言えそうです。金属を用いたいわゆるメタルボンドか、金属を用いないオールセラミックスかということは先生によって意見が分かれるところ、メタルボンドで十分に美しく出来るのだから、強度など、より信頼性があり実績も長いメタルボンドでよいのでは、という意見があります。しかし今回強調されていたのは、オールセラミックスの方がより容易に美しく出来る、ということです。光が透過するオールセラミックスのほうが、当然天然歯に近い性質を持っており、それに近く作ることが出来ます。信頼性に関しても、ここ何年かでずいぶん出揃ってきたようです。それに金属の価格が急騰してきたのも、オールセラミックスに追い風のようです。なかなか自費の仕事はないのですが、私もできるだけ取り入れて生きたいと思っています。

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